「自分の動画が全然再生されなくてつらい…」「youtube、向いてないのかもしれない」YouTubeを始めたはいいものの、思ったように伸びず、再生回数ゼロに近い日々が続くと心が折れそうになりますよね。
その気持ち、とてもよく分かります。この記事では、著者が実際に色々なチャンネルを分析して分かった、再生回数を着実に伸ばしていくための視点を解説していきます。
再生回数が伸びない原因を整理しよう
再生回数が伸びないということは、「自分の動画が30秒以上見られていない」のです。
一般的に、YouTubeの再生回数は、視聴者が動画の再生ボタンをクリックし、一定時間(30秒以上)以上視聴した場合にカウントされると言われています。逆に、30秒以下で視聴者が離脱した場合には再生回数はカウントされません。
しかし、単にコンテンツが悪いのではなく、YouTubeの仕組みや視聴者の習慣を理解していないことが原因かもしれません。以下に、つまづきポイントをまとめています。
なぜ見られない?よくあるつまずきポイント
アルゴリズムを知らないまま投稿している
YouTubeは「検索結果」や「関連動画」、「ホーム画面」など、視聴者の行動に応じて動画をレコメンドする仕組みを持っています。この仕組み=アルゴリズムに無関心なまま投稿しても、動画が露出されることはほぼありません。
視聴維持率(どれくらい長く見られているか)や、クリック率(サムネイルがどれだけ押されたか)などが評価のカギとなります。
タイトル・サムネ・内容がちぐはぐ
「面白そうなタイトルなのに、内容が全然違う」「サムネイルが地味でクリックしたくない」──こんな動画、見たことありませんか?実はこれ、自分の動画でも起きている可能性があります。
視聴者はたった数秒で「見るか・飛ばすか」を瞬時に判断しています。この第一印象で失敗すると、どんなに中身が良くてもそもそも動画を見てもらえず、非常に勿体無い結果となります。
あなたがもし視聴者の立場だったらと仮定して、自分の動画をクリックしたくなるかどうかを一度考えてみましょう。
投稿頻度・時間がバラバラ
アルゴリズムは「投稿者の一貫性」も見ています。つまり、投稿する曜日や時間がバラバラだったり、長期間更新がないと非アクティブなチャンネルとして扱われやすくなります。結果として、露出も激減。コンスタントな投稿ができていないと、視聴者の期待にも応えられません。
再生回数を増やすために今すぐできること

「再生回数を増やすのって、結局センスがいい人だけなのでは?」そんなふうに感じている方も多いはず。しかし、基本をしっかり押さえるだけで見てもらえる動画に近づけることは可能です!
諦めてしまう前に、ここでは、初心者でもすぐに取り入れられる4つの実践的なポイントをお届けします。
基本を押さえるだけで変わる4つのコツ
タイトルとサムネイルを魅力的にする
まず一番初めに見直してほしいのが「タイトル」と「サムネイル」。この2つは、視聴者が動画をクリックするかどうかを決める入口です。タイトルはできるだけ具体的に「〇〇のやり方」や「1ヶ月で〇〇になった方法」など、内容が想像しやすく惹きつけられるような表現が効果的です。
ただ、自分の他の動画と比べてインプレッションのクリック率が低い場合は注意が必要です。
タイトルに関連ワードを多用し幅を持たせすぎてしまうと、本来の自分のチャンネルの視聴ターゲット層以外にも表示されすぎている可能性があるため、結局のところ、適切なタイトル設定が重要になってきます。
インプレッションのクリック率が低い場合には、YouTubeが動画をレコメンドするのを一定のところで諦めてしまう=つまり、リーチがあまり伸びなくなり、再生回数もある程度で止まってしまいます。露出が多ければ多い程良いという訳ではないんですね。
アナリティクスをこまめに確認し、視聴者がどんな語句を検索して自分の動画にたどり着いたのか?他にどんな動画がおすすめとして表示されているのか?や、検索語句が自分の動画のタイトルに入っていない語句だった場合、早速取り入れてみるといいかもしれません。検索される=需要がある、と言えるでしょう。
サムネイルは「テキスト強調」「コントラストの強い色合い」が効果的です。顔出ししている場合は、表情が分かりやすいよう表情部分を明るめに。編集アプリ「Canva」などのテンプレートを使えば、デザインに自信がなくてもそれっぽく仕上げられます。
チャンネルプロフィールの充実
チャンネルのプロフィールは、適切に設定できているでしょうか。動画からチャンネルページに遷移した際、スマホ、PCどちらもチャンネルプロフィールの1文目のみ見えるように設計されています。
以下の画像(PC版)のように、“さらに表示”をクリックしないとプロフィールを全て見れないため、「これはどのようなチャンネルなのか」が序盤でパッと分かるようにするのが理想です。

引用 | YouTube Japan 公式チャンネル
投稿時間と頻度を整える
次に大切なのが「いつ、どれくらい投稿するか」。多くの視聴者がYouTubeを見る時間帯、たとえば夜21時〜23時や、土日の午前中に合わせて動画をアップすることで、露出されやすくなります。
また、毎週の投稿曜日を決めるなど、一定のリズムを作るとファンも付きやすくなります。「今週は投稿したけど、来週は気分で…」というバラつきは避けましょう!
ショート動画を活用して流入を増やす
ここ最近、爆発的な伸びを見せているのが「YouTube Shorts」。15〜60秒程度の縦型動画で、視聴者の”つまみ見”習慣と相性抜群です。
特にまだ認知度の低いチャンネルでも、「ショート」でバズれば一気に登録者が増えることもあります。「本編の予告」や「ネタのダイジェスト」をショートで出すだけでも、再生回数への導線として非常に効果的です。
ただ、ショート動画と相性の悪いジャンルが存在するのも確かです。ショート動画は自分のチャンネルの視聴ターゲット層以外にも広くアプローチされやすいです。流入した新規ショート動画層と本来の視聴ターゲット層が大きく違う場合、結果的にチャンネルの評価が下がってしまう可能性があるため注意が必要です。
よって、自分のチャンネルとの相性を見極めてからショート動画の活用を検討しましょう。
意外と見落としがちな点6つ

さて、続いては見落としがちな点についてご紹介します。あなたは全てできているでしょうか。
動画のタグ設定
YouTube動画につける「タグ」とは、その動画の内容に関連するキーワードを設定する機能です。動画の説明欄に記載するハッシュタグとは違い、視聴者には直接表示されませんが、検索時や関連動画に表示される精度を高めるために使われる補助的なメタ情報です。
タグの影響は相対的に小さくなっていますが、検索ワードの補助や、誤字対策、初期チャンネルのSEO補完としては未だ有効です。
タグを過度に追加したり、動画と関係のないトレンドキーワードを無関係に入れるのはペナルティの対象となりますので、多くても15個ほどがいいでしょう。
終了カードの設定
YouTubeの「終了カード(終了画面)の設定」とは、動画の最後の5秒から20秒に他の動画・チャンネル登録・再生リストなどを表示する機能のことです。視聴者が動画を見終わった直後に、次の行動を誘導するための強力なツールです。
設定していない場合、動画終了後に他チャンネルの関連動画が表示され、視聴者がそのまま他に流れてしまう可能性が高いです。
しかし、終了カードを設定しておくことで、自分のチャンネルの他のおすすめ動画や再生リストを表示できるため、視聴者が「この動画も面白そう」と思った場合は自分の他の動画もどんどん見てもらうことができます。つまり、自然と視聴者を流出させにくい設計ができるのです。
コメントを促す設計
「コメントを促す設計」とは、視聴者が自然とコメントを書きたくなるように、動画や投稿の構成・話し方・演出を工夫することを指します。「コメントで感想を教えてください」や「お気に入りのシーンはありましたか?」などですね。
これは、YouTubeにおいて非常に重要な施策のひとつで、コメントが多いほど「エンゲージメント率」が上がり、アルゴリズムによって動画が優先表示されやすくなります。
投稿でのコミュニケーション
意外と忘れられがちなのが投稿。動画以外にもテキスト・画像・アンケート・GIFなどを投稿できる、コミュニティ向けの機能です。主に視聴者との交流を深めたり、動画投稿の合間のアクティビティを共有するために使われ、X(旧:Twitter)と少し似ている部分があります。
視聴者との交流があると、youtube側も「このチャンネルは視聴者とコミュニケーションをとっているな」と認識してくれます。
ホームタブのカスタマイズ
チャンネルページのホームに遷移した際、強制的に再生される動画を見たことがありませんか?あれは“チャンネル登録していないユーザー向けのチャンネル紹介動画”というもので、チャンネルの投稿主が自分で設定しているんです。
つまり、自分が1番推したい動画に設定しておけば、チャンネルページを見に来てくれた方にもれなく動画を見てもらうことができます。
その動画をいいなと思ってもらえたら他の動画の視聴やチャンネル登録にも繋がるので、ある程度投稿をし、推したい動画が出てきたらぜひ設定してみましょう。他にもおすすめ動画や再生リスト、人気の動画のタブを設定することができ、自分のチャンネルを見やすくすることができます。
海外向けタイトル(翻訳タイトル)の追加
雑学チャンネルのように、完全に国内の視聴者をターゲットにしている場合は不要ですが、チャレンジ動画やAIアニメ動画など、「言葉がわからなくても楽しめる」というノンバーバルなジャンルを扱っているのであれば、設定しておいて損はないでしょう。
海外の視聴者があなたの動画を見るハードルを下げることができます。
まずは英語、慣れてきたらYouTube Studioのアナリティクスを確認し、視聴国が複数の場合、できれば上位の3言語ほどを追加しておくといいですね。少しだけ手間はかかりますが、競合よりも優位に立ちたいのであればやるべきです。
バズ動画から学ぶ再生される工夫

再生回数を爆発的に伸ばしている動画には、いくつかの定番パターンが存在します。それらを知り、自分の動画に取り入れていくことで、再生数アップのチャンスは大きく広がります。ここでは、実際にバズっている動画の特徴を掘り下げてご紹介します!
伸びている動画の共通点を盗もう
再生回数トップ動画のジャンル分析
2025年現在、再生回数トップを誇るのは「キッズ向け」「ショートコント」「日常のあるある系」など、視聴者が気軽に楽しめるジャンルが主流です。特に子ども向けコンテンツは、繰り返し視聴されやすく、世界的にも安定した再生数を稼いでいます。
また、日本では「ショートコント系YouTuber」が高い再生回数を維持。ここに共通しているのは、ノンバーバルなコンテンツ力です。
「最初の5秒」で興味を引く構成術
バズ動画にはもうひとつ重要な共通点があります。それは「最初の5秒で離脱させない」構成です。人間の集中力はとても短く、つまらないと感じれば即閉じられてしまいます。そのため、多くの人気動画では冒頭に“結論”や“刺激”を持ってくる構成が取られています。
例)「たった1週間で〇〇が変わった!?」「絶対にやってはいけない〇〇、教えます!」
これにより、視聴者は「続きが気になる!」と感じ、動画を最後まで見てくれる可能性が格段に高まります。
再生数ゼロから抜け出すマインドセット

再生回数がなかなか増えないと、「自分には向いてないのかも…」と落ち込んでしまいがち。しかしながら、動画が伸びない時期をどう受け止め、どう向き合うかでその先の展開が全く違ってきます。そこで、気持ちが折れそうなときに支えになる考え方と、継続のための習慣をご紹介します。
落ち込まないための考え方と行動習慣
他人と比べない、自分のペースで
「〇〇さんは登録者1万人なのに、自分は再生回数が1桁…」そんなふうに比べてしまうのは自然なこと。でも、スタートラインもリソースも違う以上、他人との比較は意味がありません。それよりも、「前回よりも再生数が増えた」「コメントがひとつ来た」など、小さな成長1つ1つを喜ぶ習慣を持ちましょう。
他のチャンネルを見ていると、チャンネル開設後の1本目の動画から既に何万回も再生されているケースがごく稀にありますよね。実はあれは、短期間で再生されているとは限りません。
一概には言えませんが、動画をコンスタントに投稿していくことで、過去に投稿した動画の再生回数がじわじわと増えていくケースがほとんどです。
YouTubeが動画をおすすめする → 登録者が増える → さらに動画のリーチが伸びる・新規登録者が過去の動画を視聴する → 他の動画も再生回数が増えていく
つまり、投資と同じでYouTubeは複利のシステムが働いています。コンテンツを地道に積み上げれば積み上げるほど、のちに大きく伸びていきます。
「分析→改善」のPDCAを続ける
再生されなかった動画を「失敗」と捉えるのではなく、「次に活かすヒント」として扱うと気持ちが前向きになりますし、このマインドはYouTubeだけでなくどのビジネスにおいても非常に重要です。
投稿後は必ずYouTubeアナリティクスでデータを確認し、視聴者がどこで離脱したのか、クリック率はどうだったのかをチェック。そこから得た気づきを、次の動画に反映します。
この「分析→改善→実践→再分析」というサイクルをコツコツ回し続けることが、結果的に再生回数の積み上げに繋がっていきます。
まとめ:再生回数は“積み上げ型”で増える
「一発でバズりたい!」そう願う気持ちは誰にでもあります。しかし、現実には積み上げ型で再生回数が増えているケースがほとんどです。バズったように見える動画の裏にも、投稿主の試行錯誤や地道な工夫が隠れているものです。
まずは、視聴者の興味を引く「入口」を磨き、アルゴリズムに評価される「投稿頻度」や「動画構成」を整える。そして、数字が伸び悩む時期にも腐らず、自分なりに分析し改善を重ねる。このサイクルを続けることで、確実に再生数のベースが育っていきます。
名だたるYouTuber達の共通点として1つ確実に言えるのは、“諦めずにYouTubeを続けたこと”です。今はしんどい時期かもしれませんが「この努力はきっと報われる」と信じて、自分にできることをひとつずつ進めていきましょう。
コメント